「今日、私(または僕)の誕生日だから、夜空に自分の星座を探してみよう!」
そう思って夜空を見上げたものの、どこを探しても自分の星座が見つからない…という経験はありませんか?実はこれ、ごく自然な天文学的な理由があるのです。
今回は、なぜ誕生日の夜に自分の星座が見えないのか、その理由と、代わりにどの星座が見えるのか、夜空のロマンを深掘りしてみましょう。
☀️ 誕生星座が見えない理由:太陽のそばにあるから
答えはシンプルです。あなたが生まれた日にちなんだ星座(誕生星座)は、その時期、太陽と同じ方向にあるため、昼間に空に昇ってしまい、夜空からは見ることができないのです。
1. 誕生星座とは?
私たちが一般的に「誕生星座」と呼んでいるのは、黄道十二星座のことです。これは、地球から見て太陽が一年かけて通るように見える通り道(黄道)の上にある12の星座を指します。
2. 地球と太陽と星座の位置関係
-
あなたの誕生月: 太陽は、あなたが生まれた時期に、まさにあなたの誕生星座の領域を背景として通過しています。
-
昼間の空: そのため、その星座は日中、太陽のすぐそばで空に昇ります。太陽の圧倒的な明るさに遮られて、私たちはその星座を昼間には見ることができません。
-
夜の空: 太陽が沈んだ夜の時間帯には、あなたの誕生星座とは反対側にある星座が空高く昇っていることになります。
例として、7月下旬から8月下旬生まれのしし座を考えてみましょう。しし座が空にある7月・8月は、真昼に太陽と一緒に空を移動しているため、夜空には見えません。しし座が見頃となるのは、太陽がしし座の反対側(みずがめ座・うお座付近)にいる冬から春の夜なのです。
✨ 誕生日の夜に見えるのは「半年後の星座」
それでは、誕生日の夜に空高く見えているのはどの星座でしょうか?
それは、あなたの誕生星座から見て黄道の反対側、つまり約6ヶ月ずれた時期の星座です。
-
例えば、10月に生まれたてんびん座の誕生日であれば、夜空で一番輝いているのは反対側のおひつじ座やおうし座付近の星座です。
-
4月に生まれたおうし座の誕生日であれば、夜空の中心には反対側のさそり座やいて座付近の星座が輝いています。
誕生日に自分の星座が見えないのは少し残念かもしれませんが、その代わりに、約半年後に誕生日を迎える人の星座が見えていると考えると、これもまた夜空のロマンを感じる瞬間になりますね。
🌟 自分の星座を見るベストシーズンは?
もし自分の誕生星座を夜空でじっくり見たいのであれば、誕生月から約6ヶ月後がベストシーズンです。
例えば、ふたご座(5月下旬〜6月下旬)の方であれば、その半年後の冬の夜空にふたご座は空高く昇り、最も見やすくなります。
まとめ:夜空の巡りに思いを馳せて
誕生日に自分の星座が見えないのは、地球が太陽の周りを回っているという、宇宙の壮大な営みの証拠です。
今年の誕生日には、自分の星座ではなく、その反対側で輝く星座を見上げてみませんか?それは、あなたが生まれた瞬間に、地球が宇宙のどこに位置していたのかを示す、特別なサインなのです。