星座・ギリシャ神話

冬の大三角形とは?冬の夜空を彩る三つの一等星の物語

冬の澄んだ夜空を見上げると、ひときわ明るく輝く三つの星が大きな三角形を描いているのに気づきます。これが「冬の大三角形」と呼ばれる、冬を代表する星の並びです。星座観察が初めての人でも見つけやすいため、冬の星空のガイド役として人気があります。


■ 冬の大三角形を形作る3つの星

冬の大三角形は、以下の三つの一等星によってつくられています。

🌟 ① ベテルギウス(オリオン座)

オリオン座の肩の位置にある赤く輝く星。
超巨星として知られ、地球に近い大質量星のひとつでもあります。ほんのり赤みを帯びた光が特徴的で、三角形の頂点のひとつです。

🌟 ② シリウス(おおいぬ座)

夜空で最も明るく見える恒星。
白く鋭い光を放ち、冬の大三角形の中でもひときわ目立ちます。冬の星空を探す時、まずシリウスを見つけるのがコツでしょう。

🌟 ③ プロキオン(こいぬ座)

こいぬ座の代表的な星。
シリウスほどの強い輝きではありませんが、明るく安定した白い光を放ちます。シリウスとプロキオンは近い位置にあり、その間にオリオン座が広がっています。


■ 冬の大三角形の見つけ方

冬の大三角形は、冬の夜空では非常に見つけやすい星の並びです。

  1. まずシリウスを探す
     南の空の低い位置で、最も明るい星が見つかればそれがシリウスです。

  2. 次にオリオン座を確認する
     ベルト(オリオンの三つ星)が見えれば、その左上に赤いベテルギウスがあります。

  3. シリウスとベテルギウスの間の上側にプロキオンがある
     この三つを線で結べば大きな三角形ができます。

冬の乾燥した透き通る空気のおかげで、三つの星の輝きがとても鮮明に見えるのも魅力のひとつです。


■ 冬の夜空のストーリーも楽しめる

冬の大三角形の周囲には、オリオン座を中心として冬の星々が集まっています。
「冬のダイヤモンド」と呼ばれる、さらに大きな六角形の星の並びもこの周辺にあり、冬の夜空はとても賑やかです。

古代から各星座には神話があり、オリオンと彼を追う犬たち(おおいぬ座とこいぬ座)という形で語られています。大三角形は、まるでオリオンを守る光の盾のようにも見えます。


■ 冬の星空を楽しむコツ

  • 街明かりの少ない場所へ行くと星が鮮明に見える

  • 防寒対策はしっかりと

  • スマホアプリの星図を使うと、星の位置が簡単にわかる

  • 双眼鏡があるとオリオン大星雲なども見えて一層楽しめる

冬の大三角形は、星座観察の入口として最適。
光が強く位置もわかりやすいため、誰でも気軽に冬の夜空に親しむことができます。